アスリートを支えるサプリメントは複数ありますが、最も重要なのは、プロテインです。
現在では、アスリートだけでなく、部活動に励む中高生や、スポーツジムに通う一般人でも、本気度の高い人であれば、ほとんどの人が摂取しています。
では、そこからもうワンランク上のステージにあがるため、ライバルと差をつけるために必要なサプリメントは何でしょうか。
専門家の間でも意見が分かれる議論ですが、その最有力が「クレアチン」です。
今回は、プロアスリートの8割以上が使用している、クレアチンの驚きの効果や、正しい飲み方について紹介します。
クレアチンとは
筋肉のエネルギー源
体型名を1-メチルグアニジノ酢酸という、有機酸の一種です。脊椎動物の筋肉組織の中に存在し、筋肉が収縮する際のエネルギーを貯蔵する役割があります。
名前はギリシャ語で肉を意味する「クレアス」から由来します。その名のとおり、食品では肉と魚に多く含まれています。
しかし、クレアチンは熱に弱く、調理の過程で約3割が破壊されてしまいます。
そのため、効果的な摂取にはサプリメントが最適です。
クレアチンの効果
最大筋力の向上
我々の肉体は「ATP(アデノシン三リン酸)」という化合物をエネルギーとしています。
通常時、ATPは脂肪や糖から合成されますが、筋トレなどの高強度の運動や、10秒以内の瞬発力が求められる運動においては、「クレアチンリン酸」という、リン酸化されたクレアチンにより合成されます。
そのため、体内にクレアチンリン酸の元となるクレアチンが多ければ、多くのATPを生成することが可能となるため、より強いパワーを発揮することができます。
その効果は凄まじく、停滞していたベンチプレスの最大重量が、摂取後、一気に10kg増加したという話も頻繁に聞きます。
筋持久力の向上
体内のクレアチン(エネルギー源)が増加すると、当然ながら、筋持久力も上昇します。
これにより、ベンチプレスの例でいうと、80kgの重量を5回あげるのが限界だった人が、同じ重量を10回以上あげられるようになったりします。
筋持久力の向上による効果は、特にサッカーやバスケットボール、テニスなどの長時間に及ぶスポーツにおいて、全力ダッシュができる回数が明らかに増加するので、確実に実感できるでしょう。
筋力アップ&筋肥大
最大筋力、筋持久力の向上によるメリットは、試合中における一時的なパフォーマンス向上だけではありません。
日頃のワークアウトにおいて、自分の実力以上に高強度トレーニングで追い込むことが可能となるため、通常よりも短期間で、効率よく筋力アップや筋肥大を達成することができます。
回復力の向上
運動後の筋肉は、ミクロのレベルで怪我をしている状態です。損傷した筋肉繊維は、回復の段階において炎症が発生し、これが回復の妨げとなります。
クレアチンには炎症を抑制する抗炎症作用も認められています。アイシングのように、回復力が向上する効果が期待できるでしょう。
実際に、筋ジストロフィーや炎症性筋疾患の治療、喉の炎症を抑える必要があるボイストレーニングなど、スポーツ以外の分野でも使用されています。
クレアチンの副作用
クレアチンは食品中に含まれる自然由来の物質のため、多少過剰摂取しても排泄されるため、それほど心配はありません。当然ながら、ドーピング検査に引っかかることもないでしょう。
しかし、いくつかの副作用が知られていますので、最初に把握しておきましょう。
頻尿になる
これが最も意識しやすい副作用です。クレアチンとよく似た名前の「クレアチニン」という尿意をもよおす老廃物が原因といわれています。
クレアチニンは、クレアチンが筋肉のエネルギー源であるクレアチンリン酸を合成する際の代謝産物のため、クレアチンを摂取している以上避けることはできません。
クレアチンの一回の摂取量を少なくしたり、定期的に水分を補給して体内のクレアニチン濃度を下げることで、軽減することができます。
筋肉がつりやすくなる
クレアチンは水分を引き込む作用があるため、服用中は普段よりも筋肉に水が溜まります。その影響で、相対的に体内の水分量が減るため、筋肉がつりやすい状態になるといわれています。
この副作用については、実は現在まだ科学的な根拠は判明していません。しかし、多くのクレアチンユーザーから同様の報告があるため、念のため覚えておくといいでしょう。
これを避けるためには、頻尿軽減と同様、普段よりも細目に水分をとることを意識してください。
クレアチンの効果的な飲み方
ただ飲むだけでOKな他のサプリメントと違い、クレアチンの摂取方法は、かなり独特です。
飲み方を間違えると、効果が出ないばかりか、お腹を下すこともありますので、正しい飲み方をしっかりと把握しましょう。
ローディングのやり方
クレアチンが効果を発揮するためには、「ローディング(loading)」と呼ばれる作業が必要です。
直訳すると「荷積み」「充填」という意味があり、その名のとおり、体内にクレアチンを充填する、溜め込む作業です。
体重70kgの成人男性の体内には、約120gのクレアチンが存在しますが、ローディングは、この体内のクレアチン量を倍増させる目的で行います。
しかし、足りない約100gを一気に摂取することはできません。一度に5g以上摂取すると、腸管がクレアチンを吸収しきれないため、お腹が緩くなって排泄されてしまうからです。
そのため、ローディングは数日をかけて実施します。よく知られているやり方には、次の2パターンがあります。
短期間の最速プラン
一回の最大摂取量である5gを一日4回行い、5日間で100gのクレアチンを摂取する、最速プランです。腸管が強い人でないと、大抵お腹を壊して下痢します。
私が以前チャレンジした際は、30分感覚という重度の頻尿に悩まされ、途中で断念しました。
とはいえ、このプランで成功している人も多くいるため、消化能力に自信のある方は、一度チャレンジしてみてもいいでしょう。
5g×4回×5日=100g
長期間のゆったりプラン
一回2gの少量を、一日2回行い、約1ヶ月かけて100gのクレアチンを摂取する、ゆったりプランです。腸管の消化能力が低い人でも安心なため、内臓に負担をかけずにローディングできます。
これでもお腹が緩くなる人は、さらに小分けして、1g×4回にするといいでしょう。
時間はかかりますが、確実にクレアチンの効果を実感できるため、おすすめのプランです。
2g×2回×25日=100g
ローディング後のメンテナンス
クレアチンは毎日の新陳代謝によって、約2gずつクレアチニンという老廃物に変異し、消費されます。そのため、ローディング後もクレアチンの効果を継続したい場合、定期的な摂取が必要です。
これを「メンテナンス(maintenance)」といいます。メンテナンス期間は、一日3~5gを、複数回に分けて摂取します。
ゆったりプランでローディングした人は、そのままのペースを継続すればいいですが、最速プランでローディングした人は、これ以上体内のクレアチンレベルを上げることができないので、必ずメンテナンスに移行しましょう。
何で飲むといいのか
クレアチンは、膵臓で作られる「インスリン」によって、筋肉中に運ばれます。
インスリンは血糖値が上昇した時に分泌されるホルモンのため、クレアチンは糖分と一緒に摂取すると、効率よく体に吸収されます。
そのため、水よりも糖分が豊富なスポーツドリンクと一緒に飲む方がベターです。
ただし、オレンジジュースなどのフルーツジュースは、糖分は多いですが、果汁に含まれる酸がクレアチンを変異させてしまうことがあるため、避けた方がいいでしょう。
水で飲む場合は、血糖値の上昇度を示すグリセミック指数(GI値)が高い、MD(マルトデキストリン)や、ハチミツと一緒に飲むのがおすすめです。
きちんと溶かすべきか
クレアチンは、その性質上、非常に溶けにくいサプリメントです。そのため、溶けやすさを謳っている商品であっても、完全に溶かしきるためには、熱湯を用意する必要があります。
しかし私は、クレアチンを完全に溶かす必要はないと考えています。
実際に、粉薬のように流し込む方法(通称:ビルダー飲み)で、私も、私の周囲も、明らかな効果を感じているため、これについては自信をもってお伝えできます。
ボディビルダー中には、クレアチンは完全に溶かしきらないと効果がないと喧伝している方もいますが、その仮説を実証するデータは、現在のところ見つかっていません。
また、クレアチンを開発している各サプリメントメーカーでも、パウダー状でも、溶けた状態でも、効果は変わらないという考え方が一般的です。
飲むタイミング
クレアチンはプロテインやBCAAとは異なり、筋肉の合成や分解にかかわるサプリメントではないため、飲むタイミングはいつでも構いません。
炭水化物と一緒に摂取することで吸収力が高まりますので、食後や、トレーニング後のプロテイン摂取の際に一緒に飲むのが一般的です。
おすすめのクレアチン
オプチマム(Optimum Nutrition)
Micronized Creatine Powder
サイズ
2,000g / 1,200g / 600g / 300g
1gあたり
5,874円÷2,000g= 2.94円
最安値価格
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世界中のアスリートに愛用されているクレアチンです。