今回紹介する筋トレグッズは、スレンダートーン(SLENDERTONE)です。TV通販でおなじみのSHOP JAPANで取り扱っている商品のため、目にした方も多いかもしれません。
スレンダートーンの一番の売りは、ただ付けるだけで腹筋運動と同じ効果が得られるというお手軽さです。こんな夢のようなマシーンの実態を、科学的なアプローチを織り交ぜて検証します。
スレンダートーンとは
スレンダートーンの発祥
スレンダートーン(SLENDERTONE)は、北大西洋のアイルランド島に存在する立憲共和制国家「アイルランド共和国」の西部都市ゴールウェイに本部を置く医療機器販売会社、Bio-Medical Research Ltd.(BMR社)で開発されました。EMSマシンとしては世界で初めて、The U.S. Food and Drug Administration(FDA)という、日本の厚生労働省にあたるアメリカ政府機関に認可されています。そのため、販売する商品には、全てにシリアルナンバーがつけられています。
スレンダートーンには、現在日本で発売しているPREMIUM(プレミアム)、EVOLUTION(エボリューション)の他に、ACTIVE(アクティブ)・FLEX(フレックス)などのシリーズがあり、全世界で合わせて700万台以上を販売しています。
EMSとは
EMSの仕組みと発祥
EMSは”Electrical Muscle Stimulation”の略です。日本語では「電気的筋肉刺激」と呼ばれています。EMSの仕組みは、その名のとおり「低周波シグナル」と呼ばれる微力の電気を、鍛えたい部位の筋肉に流すことにより刺激を与え、筋肉を強制的に収縮させます。それにより、本人の意思を介さずにトレーニングを行うことができます。
現在のような筋トレグッズの形として登場したのは1960年代ですが、EMSそのものの歴史は大変古く、最初の電気を使用した筋肉発達の研究は、18世紀中頃に静電気を利用した筋肉治療だと言われています。最新の科学技術を凝縮したような印象を持つEMSですが、実は約200年もの歴史がある筋トレグッズなのです。
スレンダートーンの効果
大学での実験結果
有益なデータの一つとして、大阪体育大学で実施された、スレンダートーン エボリューションの効果を測定する検証実験があります。検証実験はスレンダートーン エボリューションを毎日30分×2回使用したグループAと、毎日200回の腹筋運動を行ったグループBの比較をする形で行われました。
その結果、毎日200回の腹筋運動を行ったグループBが、平均で約15%筋肉の活動レベルがアップしたのに対し、スレンダートーン エボリューションを使用したグループAは、筋肉活動が開始前よりも平均で約44%アップし、腹筋運動を行ったグループBの数値を大きく上回りました。
この実験結果から、スレンダートーンには、基礎代謝量を上昇させるダイエット器具として、また、筋量増加の補助を行う筋トレグッズとして、確かな効果があるといえます。
スレンダートーンの評価
ただ巻いてるだけで筋肉が育つEMSに対して、なんとなく嫌悪感を持つ人も少なくありません。実際、筋肉の専門科とも言えるボディビルダーの多くは、EMSを使用していません。
元ボディビル日本チャンピオンで東京大学教授の「筋肉博士」石井直方先生も、スレンダートーンをはじめとするEMSに懐疑的な一人であり、EMSの使用と同じ時間ならば、重量を伴うトレーニングをした方が筋肥大効果が大きい立場をとっています。
しかし、スレンダートーンは、同製品の広告塔にもなっているサッカー元日本代表の中澤佑二選手やハンドボール日本代表の宮崎大輔選をはじめとする、数々の一流アスリートに愛用されており、そして、実際にパフォーマンスでその結果が出ているといえます。そのため、その効果を完全には否定できません。
本格的に筋力アップ・筋肥大を目指す人にとっては、あくまでも補助的な扱いとなるかもしれませんが、決してエセ科学ではなく、極めて有用な筋トレグッズ・ダイエットグッズの一つであるといえます。
購入の際の注意
スレンダートーンは、中国製やインド製などの偽物が、多数市場に出回っています。購入を予定している方は必ず正規販売店「SHOP JAPAN」でお買い求めください。
正規販売店
関連記事
シックスパッドとスレンダートーンを比較して、それぞれのメリット・デメリットを紹介しています。効果の違いから、ジェルシートの価格の違いまで、どこよりも詳しく徹底的に検証します。
kintoregoods.net