横乗りスポーツの代表であるスノーボードとサーフィン。上手に乗れるようになると、人生を捧げるほどハマる人も多くいる、深い魅力のあるスポーツです。
しかし、サッカーや野球などの他のスポーツと比べ、スノーボードとサーフィンは、次の3つの理由から乗れるようになるまでの敷居が高いといわれています。
1.場所の問題
公園やグラウンドでできる多くのスポーツとは異なり、スノーボードはスキー場、サーフィンは波の良い海に行く必要があります。そのため、家の近くに山や海がない場合、練習しに行くだけで一苦労です。
2.気象の問題
四季のある日本において、いくら家がスキー場や海に近くても、オフシーズンは練習することができません。また、屋外スポーツであることから、シーズン中であっても、天候が悪ければ練習することは難しいでしょう。
3.事故の危険
自然の中で行うスポーツのため、どうしても事故の危険があります。そのため、サッカーや野球などとは違い、子供だけで練習することは好ましくありません。学校帰りに友達と気軽に練習、なんていうことも難しいでしょう。
以上のとおり、スノーボードとサーフィンは、練習するだけでも多くのハードルがあります。練習時間さえまともに取れないとなると、上達は難しいでしょう。
しかし、そんな敷居の高いスノーボードとサーフィンの練習を、場所や天候を選ばず、安全にすることができる「魔法のボード」があるとすれば、少し興味がわくのではないでしょうか。
今回は、スノーボードやサーフィンに近い乗り心地を持ち、公園や駐車場で練習できるスケートボード「RipStik(リップスティック)」と「RipSurf(リップサーフ)」を紹介します。
RipStik(リップスティック)とは
4輪スケボー
スケートボードの亜種の一つ「キャスターボード」の人気シリーズです。4つの車輪で走行するスケートボードとは異なり、前後に分かれている2枚のデッキに車輪が1つずつ付いています。
2007年にカリフォルニアで開発されたリップスティックは、名前がサーフィンのターンテクニックの一つ「リッピング」に由来している通り、元々サーフィンの練習用に作られました。
RipSurf(リップサーフ)とは
RipStikのサーフ版
リップスティックのデザインや乗り心地を、サーフィン用にカスタマイズしたキャスターボードです。見た目のサイズ感は、スノボやサーフィンのオフトレとして人気の3輪スケボー「TRY WHEEL(トライウィール)」に似ています。
基本的な構造はリップスティックと同じなので、リップスティックに乗ることができれば、リップサーフも乗りこなすことができるでしょう。
スノボ・サーフィンが上達する3つの理由
体幹を鍛えることができる
スノーボードやサーフィンに行くと、日頃筋トレをしている人でも、翌日に強烈な筋肉痛に襲われます。これは、日常生活では使用しない筋肉を使用しているからです。
リップスティック・リップサーフで走行するためには、通常のスケートボードよりも、クネクネと身体をひねる動きが大切です。実はこの動作が、スノーボードやサーフィンでターンする際の動きと酷似しています。
その際に使われる筋肉は、腹直筋や腹斜筋、広背筋など、体幹を司る筋肉や、内転筋などのバランスをとるのに必要な筋肉です。リップスティック・リップサーフでは、他のスポーツでは鍛えにくい、スノーボードやサーフィンで必要な筋肉を、効率よく鍛えることができます。
動的バランス感覚の向上
バランス感覚のトレーニングと聞くと、片足立ちや、バランスボールに座ったりするトレーニングが思い浮かぶでしょう。これらのトレーニングでは、その場で姿勢維持をする「静的バランス」が鍛えることができます。
しかし、不安定な雪面や水面を滑走するスノーボードやサーフィンにおいて、じっと姿勢をキープする「静的バランス」を使用する場面はほとんどありません。
横乗り系スポーツで必要なのは、動きながらバランスを取る能力「動的バランス」です。安定感のある4輪ではなく、常にバランスをとる必要がある2輪構造の、リップスティック・リップサーフは、乗るだけで「動的バランス」を鍛えることができます。
30分で乗れるようになる
スノーボーダーやサーファーがオフシーズンのトレーニングに使用する定番といえば、やはりスケートボードでしょう。実際に、多くの上級者が、陸ではスケートボードを愛用しています。
スケートボードの場合、移動は「プッシュ」と呼ばれる地面を蹴る基本テクニックで行います。しかし、経験したことがある人ならば分かるとおり、これをスムーズにできるようになるまでは、結構な練習期間を要します。
更に、止まった状態から地面に足を付けずにボードを動かす「チックタック」というテクニックにいたっては、数ヶ月練習してもうまくできない人も多いです。
それに比べリップスティックは、運動が苦手な大人でも、30分も練習すればある程度乗れるようになります。飽きやすい子どもや、練習時間のない社会人の方でも、安心して上達することができるのも魅力です。
もちろん、普通に乗れるようになった後も、スケボーと同じように、色々なトリックに挑戦することもできるので、レベルが高い、奥深い遊び方も可能です。
おすすめのボード
ブレイブボード Ripstik air
本体重量:2.4kg
耐荷重:99kg
サイズ:813 x 216 x 114mm
カラー:2色(カーボンブルー、カーボンブラック)
エアーはコンパクト化することによって、スタンダードモデルよりも0.7kg軽くなった軽量化モデルです。従来のキャスターボードとは違い、前後のデッキが繋がっている1ボード設計が特徴です。
スペースシャトルにも使われている高密度繊維素材技術が採用されているデッキは、体重を乗せるとしなやかに曲がり、サーフィンやスノーボードに似たライディングが楽しめます。
リップスティックには、他にも色々なシリーズがあります。詳しくは下の記事で確認してください。
RipSurf(リップサーフ)
本体重量:2.4kg
耐荷重:100kg
サイズ:810 x 275 x 110mm
カラー:2色(CMYK/ブラック)
リップスティックエアーと同じく、1ボード設計のねじれ機構が採用されているボードです。サイズ感や滑り心地はエアーとほぼ同じですが、サーフボードを模したデザインになっています。
軽量ポリプロピレン製デッキの表面には、滑り止めパッドがついています。