HMBは「3-Hydroxy 3-MethylButyrate」の略称で、正式名称を3-ヒドロキシイソ吉草酸といいます。必須アミノ酸の一つである、ロイシンの代謝物として知られています。
1996年、米国アイオワ州立大学の研究により、筋肉の分解を抑制する効果が発見され、2000年頃、米国のフィットネスサプリメント業界では一大ブームとなりました。
日本においては、10年ほど遅れた2009年に、食薬区分改正で「非医薬」に新規収載され、販売が可能となりました。
2018年頃からは、芸能人を広告塔に起用したHMBサプリが続々と登場しており、筋トレ用の新しいサプリメントとして大きな注目を集めています。
しかし、HMBは本当にトレーニングに有用なサプリメントなのでしょうか。
今回はそんなHMBの本当の効果を、正しい飲み方と合わせて紹介していきます。
HMBの効果
筋肉の分解抑制
HMBにおいて、最も注目したいのが、筋肉の分解を抑制する効果です。
筋トレは、筋肉の分解と合成の繰り返しと言えるため、筋肉の分解を抑制できることは、除脂肪体重の効率的な増加につながります。
同様の効果がある先行のサプリメントとしてはBCAAがありますが、30分程度の短時間で行われる、筋肉の損傷が激しい高強度トレーニングにおいて、BCAAよりも筋肉の分解を抑制したというデータもあります。
実際に海外では、医療の現場において、がん患者やHIV患者の筋肉減少の抑制にも使用されており、日本でも、厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準策定検討会報告書」において、筋力が低下しやすい高齢者における、HMBの定期的な摂取が推奨されています。
筋肉の分解抑制は、HMBの肝ともいえる効果です。
筋肉の合成促進
HMBには、筋肉の分解抑制だけでなく、筋肉内のたんぱく質合成を誘導する効果もあります。
特に、日常的にあまり運動をしない人や、低中強度のレジスタンストレーニングしか行っていない人には、顕著な筋量の増加があることが、数々の検証実験で明らかになっています。
最も有名な実験は、「HMBの父」とも呼ばれる、Steven L. Nissen教授が実施した実験でしょう。
1996年に医学誌「Journal of Applied Physiology」にも掲載されたこの実験は、次のように実施されました。
1.被験者を3つのグループに分ける
① HMB 未摂取(コントロール群)
② HMB 1.5g/日摂取
③ HMB 3.0g/日摂取
2.被験者に同強度の筋トレを3週間させる
3.各グループの筋力変動量を比較する
この結果、次のようになりました。
HMBの摂取量に応じて、筋力が比例して向上していることがわかります。
特に1日3g摂取したグループはは、未摂取群の約2倍の伸び率を記録しています。
論文は、Journal of Applied Physiologyの公式Webサイトで全文を確認できます。
HMBの効果的な飲み方
水で飲む
クレアチンなどの一部サプリメントは、オレンジジュースの酸や、コーヒーのカフェインによって変性するため、同時摂取がNGの飲料がいくつかあります。
しかしHMBにおいては、現在のところ、飲み合わせの悪い飲料はないと言われています。
ただし、HMBは歴史の浅いサプリメントのため、まだまだ研究途中です。今後、何かしらの悪影響が判明する可能性もゼロではありません。
そのため、タブレットタイプ、パウダータイプにかかわらず、水で飲むのが無難でおすすめです。
トレーニングの20分前に飲む
筋肉の分解抑制、合成促進の2つの効果があるHMBですが、メインとなるのは、トレーニング中における筋肉の分解抑制です。
そのため、おすすめの摂取するタイミングは、トレーニングの前です。
体内への吸収スピードが比較的早いサプリメントのため、10分~20分前に摂取すると、トレーニング開始直後から効果を受けることができます。
クレアチンとの併用する
HMBは、クレアチンと併用摂取することで、互いの効果を高める相乗効果があることが研究で判明しています。
クレアチンは、最大筋力の向上が期待できる、ほぼすべてのアスリートが摂取している、プロテインの次にメジャーなサプリメントです。
せっかくHMBを摂取するのであれば、クレアチンも同時に摂取するといいでしょう。
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1日の摂取上限は3g
日本におけるHMBの推奨摂取量は、1,500mgに設定されています。
しかし、3gまでは、筋肉の分解抑制効果が上昇したという研究記録が残っていますので、1日1.5g~3gの間を目指して摂取するといいでしょう。
また、HMBはアミノ酸の代謝物なので、過剰摂取による副作用の心配は、ほぼありません。
しかし、1日3g以上の摂取は注意が必要です。
2000年にカンザス大学のPhilip Gallagher博士が、ボールステイト大学で行った検証実験では、HMBを6g以上摂取した場合、筋量が低減する可能性があるという結果が出ています。
HMBの摂取は1日3gまでを基準にしましょう。
HMBに関する注意点
2種類のHMB
HMBに関して、知っておくべき大切な注意点があります。
それは、現在、日本で売られているHMBには、2つの種類があるということです。
一つは純粋な「100%HMBサプリ」、もう一つは、クレアチンやBCAAなど、HMB以外の成分も同時に配合されている「筋トレサプリ」としてのHMBです。
そのため、パッケージの商品名だけを見てHMBを購入すると、実は自分が求めていたHMBとは違った、という事態になってしまう可能性があります。
HMBを購入する際は、配合されている成分をきちんと確認しましょう。
ちなみに、前者の純粋なHMBは、他のサプリメントも自分でアレンジして併用する必要があるため、ボディビルダーやアスリートなど、トレーニングの上級者向けです。
一般レベルの場合は、筋肉の成長に必要な成分が一つにまとまっており、面倒なサプリメントの組み合わせが不要な、後者のHMBの摂取がおすすめです。
おすすめのHMB(単品)
バルクスポーツ(BULK SPORTS)
HMB
基本情報
メーカー:バルクスポーツ
タイプ:パウダー
内容量:90g
1食分のHMB量:1,200mg
注目のポイント
Steven L. Nissen教授が設立した、Metabolic Technologies Inc.の最高品質のHMB「HMBeta」が使用されている、パウダータイプのHMBです。
禁止物質汚染検査を含む、TSP品質管理プログラムに登録してあるため、ドーピング検査対象のアスリートでも安心して使用することができます。
コストパフォーマンスが高く、単品のHMBを探しているアスリートには一番おすすめです。
おすすめのHMB(筋トレサプリ)
筋トレサプリ(HMB)
バルクアップHMBプロ
基本情報
メーカー:株式会社bonds
粒数(入数):150粒
粒数(1食):5粒
1食分のHMB量:2,000mg
定期価格:5,950円
配合成分数:6種類
注目のポイント
プロレスラーやボディビルダーにも愛用者がいるオールインワンの筋トレサプリです。
3大筋トレ成分「クレアチン」「BCAA」「グルタミン」に加えて、業界最高水準の2,000mgのHMBが配合されています。
最近では、中国製原料を使用した激安の筋トレサプリも販売されていますが、バルクアップHMBは100%日本製原料を使用しており、品質の高さは申し分ありません。
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